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私が撮った写真 SIEKO


母が他界(2017.10.1)した後、葬儀用の遺影のため、母の遺品のアルバムから母の写真を探しました。しかし、適当な写真がないのです。

 母は、私のカメラの前では決して笑顔を見せなかったことに気付きました。孫息子・孫娘と一緒の写真で初めて笑顔を見せているので、それから葬儀用の遺影を作成しました。

 40年以上も前の写真でしょうか。母未だ30代でしょうか。一枚の写真にハッとしました。葬儀用の遺影に採用するには余りにも昔過ぎて無理なのですが、フォトショップで作業していて、私には見えていなかった母のオシャレな一面に「美しい!」と感じたのです。帽子と服の色を合わせていて、カールした髪をさり気なく見せていて、鼻筋が通って眼が大きく・・こんな女性が今目の前に現れたら恋心を抱いてしまいそうな・・これで笑顔だったら完璧!アンドロイドの画面に設定しています・・・((*^O^*))。

「ジグゾーパズル」(アポリア)が解ける!

 母の葬儀は、家族だけで小さくと思いつつ、父が眠る寺で通夜・告別式を執り行いました。通夜の焼香の最後に、ひとりの女性が焼香に立ちました。「えっ!」・・葬儀社の方かな?・・と思いました。年齢が近いので、母とは姉妹のように育てられた私の姪っ子でした。熊本から朝早く思い立って意を決して新幹線でやって来てくれたのでした。

 自動車の中での雑談でしたが、姪っ子は、此を私に知らせるためにこそ来たのだと合点しました。

 未だ幼い私を連れて、幼すぎる母が、離婚しようと実家に帰って来た時のこと・・本家の嫁だった姪っ子の母親は「帰って来たらいい」と言ってくれたけど、母の母親は「ひとりで帰って来るならいい」と離婚に反対したとのこと・・・・。・・・・・姪っ子は、「今更言っても仕方ない」と。。言いますが。。。。

 ずっと不思議だったのです。母が常軌を逸して父を嫌悪し、父が普通でなく母を罵倒する姿に接して・・何故此処迄言うの?・・と。何かを私に隠している・・・と。

 その後、幼い頃母と手を繋いで薬局を巡り歩いた時の鮮明な記憶を想起し、ジグゾーパズルの最後のピースがピタッと嵌まり、全く見えて居なかった全貌のイメージが鮮やかに出現しました。(前回のブログ記事)

 実は、現在進行形で私と、私に関わる・関わらざるを得ない他者たちにとっては深刻な問題であり、解くべきアポリア(難問)なのです。この通夜の出来事にもメタトロンの意思を感じます。母の意思でもあるのかもしれませんし、父の意思であるのかもしれません。

 翌日告別式・火葬を済ませ、「父」の橫に「母」を収めた時、「SIEKOを返してあげるね」と父に言いました。父にとっては最愛の妻だったのですから。余りにも長く待ち続けて待ちくたびれていた父に・・・。

 これで、父と母と、私との「物語」はやっと完結しました(終)


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