

好きな写真と写真家 森山大道 「写真とは一瞬の思考だから・・・見知らぬ言葉の彼方へとつながってゆき・・もう一つの現実を開示して見せること」
「大道を自ら問わず寺籠もり 神仏(ロゴス)の言の葉 何処に在らん」 此の言葉遊び/ウタは、私が、辺見庸を読んでいて浮かんだものだ。辺見庸は、死刑囚 大道寺将司と交流があった。辺見庸は、大道寺将司が問うた問題(「日帝本国人としての落とし前」)こそに注目し、依然として「大日本帝...


好きな写真と写真家 マイケル・ケンナ 「永遠」が写り込む静かな世界
自分でモノクロ銀塩写真を撮り、自分でフィルム現像し、自分で紙焼きする人間にとって、マイケル・ケンナは、1つの大きな目標かもしれない。ハッセルブラッドで撮影された中判フィルムは、恐ろしい程の美を醸し出している。 明と闇の狭間から、人間の生物的な眼では見えない異次元が姿を見せる...


気になる写真家 牛腸茂雄 "SELF AND OTHERS SHIGEO GOCHO"
「好きな写真と写真家」ではなく「気になる写真家」とした。正直言って、「好きな写真」というわけではないが、普通に有名な某「巨匠」の作品よりもよっぽど「気になる」のは確か。牛腸茂雄の作品を見ていると、何故か、キツくなる。暗い気分になる。それでいて、強烈に印象に残るイメージである...


好きな写真と写真家 安井 仲治 THIS IS "写真". 「写真」が『写真』らしかった頃
Instagram の写真たちを見ていると不安になる時がある。そんな時、「安井仲治」を見る。ホッとする(*^o^*) 「写真」が、本当に『写真』らしかったのは、「安井仲治」の時代だったのかもしれない。勿論、社会的時代は、戦争に向かっていて、とても厳しい時代だったけど(今と同...


好きな写真と写真家 ベッヒャー「採掘塔 Winding Towers 1962-1966」・・「実在と写像との間」
2005年開催の「ドイツ写真の現在」(東京国立近代美術館)のカタログ"Zwischen Wirklichkeit und Bild Positionen deutscher Fotografie der Gegenwart"の冒頭にあるベルント & ヒラ・ベッヒャー...


好きな写真と写真家 Josef Sudek 「写真は平凡なものを好む」
「プラハの詩人」「光と影の作家」と呼ばれるヨゼフ・スデクは、写真の目的とは「影を捕らえる」こと、と言う。そして、「写真は平凡なものを好む」とも。 その言葉通り、スデクは、ナチス支配下のチェコ・プラハの街をひとり木製大型ビューカメラで撮り、アトリエに帰って現像・焼き付けした。...


好きな写真と写真家 유광수/劉光修 Yoo, Kwang-Soo
慶尚北道安東市(경상북도안동시)の安東布展示館(안동포 전시관)で、安東布の制作現場をデジタル撮影しました。 安東布は、大麻(삼베)です。日本各地方の現場と同じで、大麻取締法と、中国産の廉価なヘンプのお陰で、大麻布は廃れる一方で、「保存会」のような形で辛うじて残っているとい...


好きな写真と写真家 鈴木秀ヲ 写真集『Pater noster 少年の科學』
鈴木秀ヲ先生は、私の写真の師です。銀座の写真弘社の写真スクールで鈴木秀ヲ先生に学びました。その後、暗室作業もしっかり教えていただいたことは、私にとって至福です。写真集『Pater noster 少年の科學』の各プリントを見ると分かりますが、鈴木秀ヲ先生の暗室プリント技術は天...


好きな写真と写真家 황헌만 黃憲萬
写真集「草家」(チョガ) に写っている草の家は、今は、もうない。朝鮮の土地と一体化スレスレの素材で造られた「住」。農民の強かな智慧がふんだんに盛り込まれている。必ずしも常に優しいとは限らない「自然」といい感じに折り合いをつけている。否、「自然」と「生活」の二分化すらせず、自...


好きな写真家 육명심/ Yook, Myong Shim/ 陸明心 1932-
『撮りたい被写体とは「異次元」』『異次元が顕現する一瞬こそ撮りたい被写体』(「異次元」July 14, 2017)と書いた。 ユンミョンシム(육명심/ Yook, Myong Shim/陸明心 1932-)が撮る写真は、そんな写真である。ムーダン(무당/巫堂: Korean...